「子どもたちとの活動で私たちも元気をもらっている」

普通の主婦が集まって行う、クロントイ幼稚園ボランティア

設立当初から毎月第2水曜日にバンコク・クロントイスラム地区にある幼稚園を訪問して、子どもたちとの交流を図っている「クロントイ幼稚園ボランティア」。

その中でも代表を務める西井さん(以下N)と、西井さんの次に長い活動歴をもつ後藤さん(以下G)に、こちらからの問いかけに答えてもらいました。

「子どもたちとの活動で私たちも元気をもらっている」

左から後藤さん、西井さん

−− クロントイ幼稚園のボランティアに参加しようと思ったきっかけはなんですか?

N: 日本人会会報やフリーペーパーでメンバー募集を見たのがきっかけです。それに、時間があれば何か社会に貢献できるようなことがしたいと思っていました。

G:タイに来て、時間を持て余していた時にボランティア募集の広告を見ました。幼稚園の先生をしていたので、何か役に立てるかなと思った気持ちと、貧富の差が激しいことを知り、スラムの子ども達の生活を知りたかったことがきっかけです。

 

−— 活動を始める前、「スラムにある幼稚園」のイメージとはどのようなものでしたか?(また活動後は、そのイメージがどのように変化しましたか?)

N:最初は、親や環境に恵まれない、 貧しい家庭の子どもたちというざっくりとしたイメージでしたし、あまり深く知ろうとは思っていませんでした。興味本位で知っても、自分では改善してあげることもできないのはわかっていたし、子どもたちに会いに行くだけで喜んでもらえているならそれでいいと思っていました。けれど子どもたちはどんな状況なのか、本当に困っているのか、どんな手助けができるのかと思い、スラムや園児宅訪問を始めたのが2014年。活動に関わって10年以上経った時でしたが、スラムの園児宅訪問した衝撃は大きく、夜眠れなくなるほどでした。

「子どもたちとの活動で私たちも元気をもらっている」

G:活動を始める前は、青空教室のようなイメージを勝手にしていましたが思っていたよりかは普通に思えました。ただ、家庭の環境を知るとスラムなんだと実感しました(親が麻薬売買にかかわり刑務所にいたり、親からの愛情を充分に注がれていない子どもが多いです)。

「子どもたちとの活動で私たちも元気をもらっている」

 

−— 通い続ける中で、子どもたちが心を開いてくれた、と感じる瞬間はどんなときですか?

N:最初の訪問は、泣く、近寄らない。それが訪問を重ねると、会うと駆け寄ってきたりするようになって徐々に距離が近づいていきます。園児だけでなく、スラムの人は大人も同じだと私は感じています。

G: 自分から近づいて来れない子が自分からスキンシップを求めて来たり、話しかけたりした時に心を開いてくれたことを感じます。自分から来られない子どもをみつけて私から話しかけたり、遊びに誘うように心がけています。

「子どもたちとの活動で私たちも元気をもらっている」

活動の歴史を分かりやすくまとめた資料を見ながら

 

−— 活動を続けていく中で、気づいたこと・気づかされたことはなんですか?

N:自分たちでは園の役に立てているのか、なかなか実感ができなかったんですが、私たちが訪問する日は子どもたちが朝からソワソワしてうれしそう、という話を園の人から聞いてあぁ、楽しみにしてくれているんだと知りました。やっぱり「自分にわざわざ会いに来てくれる」「自分を必要としてくれている」というふうに感じられる環境が、子どもたちにとってとても大切なんだと思いました。

G:スラムの人たちが助け合って、支え合って生きていることを知りました。足が悪くなって動けないおばあちゃんのもとに近所の人たちがご飯を届けてあげたり、リサイクルの服を手に入れた時はみんなで分け合っていたり。スラムの中の絆を感じました。

「子どもたちとの活動で私たちも元気をもらっている」

−— 今後予定している活動やプラン、最終的な目標があればお聞かせください。

N・G:一番は、園に収入源が出来ること。20Bの給食費が払えない親がいると知って、定職のない母親達に収入があれば、と軽い気持ちで始まった、自立支援、クロントイ幼稚園のハンディクラフト。10年間でここまで盛り上げて持ちこたえてきたものを今後もなんとか繋げていきたいです。今年に入って、私たちの活動と園の存続の危機を知って、園の作品を日本のデパートで売り始めたらそれが好評のようで。その販売促進をもっとサポートしていきたいです。

−— 今日は、ありがとうございました!

 

※クロントイ幼稚園ボランティアの紹介ページは、こちら

 

(取材・文:山形美郷)

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