特別インタビュー⑤

今まで行った食堂で印象的なところはどこですか?

今まで何百回とタイの食堂を訪れて来ているルイさん。その中で、一番印象に残っている食堂はどこなのかは、やっぱり気になるところ。その興味をぶつけてみると……

 

特別インタビュー⑤

「体にいいうえ、本当においしいのが魅力です」

 そう尋ねられるとなかなか難しいんですが、今パッと思い浮かんだのは「クルアサイジャイ」です。ここは、ご主人が体調を崩したのをきっかけに、体にいい料理に目覚めた奥さんがオープンしたんですが、食堂に併設されているオーガニックファームの食材を使った、とても貴重なお店です。

特別インタビュー⑤

食堂の入り口。ファームもすぐ隣にある

 

特別インタビュー⑤

スッキリとしたシンプルな造り

 

 

素材を生かした自然の恵みを味わう

 私がここの存在を知ったのは、知人が書いたグルメ本で紹介されていたから。特に気になっていたのが『カオパット・ナムプリックプラトゥー(上記写真)』だったのですが、初めて訪れた時はその日のメニューから外れていたんです。けれど諦め切れなくてダメもとでお願いしたら、まさかのOK(たまたま材料がそろっていたから)。そんな中で出て来たカオパットは、見た目の美しさもさることながら、味も一級品。玄米の食感とナムプリックのうまみ、そして魚の味わい。すべてのバランスが最高で、今までに食べたタイのカオパットベスト3に入るおいしさでした!

特別インタビュー⑤

『ゲーンフアプリー』野菜の旨味と甘味が凝縮した滋味深いスープ

 またこちらのお店は野菜の扱いがすごく上手!添えられている花のつぼみや野菜の食感のバランスが絶妙なんです。野菜って普段は地味な存在だけど、炒め方ひとつ、茹で方ひとつでここまで料理全体のおいしさを引き立ててくれるんだな、ということを再発見させられました。

特別インタビュー⑤

『広東菜炒め』野菜本来の味と香り、シャキシャキの食感を楽しめる

 基本はオーダーのデリバリーのお店なので、その場で食べる場合は要予約。しかも、日々のメニューは決まっている3品のみ。場所も分かりにくいなどかなり上級者向けですが、「タイ料理は油っぽい、味付けの濃いもの」と思っている人にこそ訪れてほしい名店です。余計なものを加えず、素材の味わいを生かしつつ自然の恵みを味わう。そんなタイ料理の神髄を体感させてくれるお店にこそ、私は惹かれるんだと思います。

特別インタビュー⑤

「キッチンのスタッフさんが仕込んでいる料理もおいしそうだったなぁ」

 

特別インタビュー⑤

白石 路以(しらいし・るい)

日本で唯一のタイ料理専門ライター。日本でライターとして活動後、バンコクに3年在住。現地でタイ各地の料理を学ぶ。現在は1年の半分をバンコクで過ごしながら日本で活動中。『10分で本格タイごはん』『キレイを叶える週末バンコク♡』などタイ関連の書籍等を手がける。

バンコクの最新タイ料理情報をインスタで発信中!

https://www.instagram.com/thaifoodwriter/

 

特別インタビュー⑤

バンコクのおすすめ食堂を網羅した『タイ行ったらこれ食べよう!』

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(取材・文:山形美郷)

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