懐かしくて優しい場所
プナカ Phunaka
首都ティンプーから車で3時間。その道中で出会うのは、黄色や緑の棚田、風に揺れる稲穂、畑で採れた野菜を売る路上の小さなお店、道ばたに座ってのんびりおしゃべりをする家族、ゆったりと闊歩する牛……まるで自分もその景色の一部になったような空気に包まれます。
プナカを巡ったのは取材2日目。
早朝6:30にティンプーを出発し、プナカを目指しました。
ホテルから出て10分ほどしたら、砂地の細い道になり、
その先は舗装された道とでこぼこの道と半分半分、そしてカーブが続きます。
話には聞いていましたが、座っていると右へ左へ体が持って行かれる一種のアトラクションのようでした(笑)。
けれどそんな道も楽しみながら、そして窓の外の緑や動物たち、ブータンの人たちの暮らしを眺めながら行くのがおすすめです^^
ホテル出発から1時間弱。
お目当てのドチュラ峠に到着!
編集部が取材に訪れた時は、あいにくの曇り空……雲海も空もなく、ただただ霧がかかっていました(泣)。
3,150mから見渡すパノラマ
ドチュラ峠
かつては小さなお寺があるだけの場所でしたが、2004年に4代目国王の奥さんが人々の幸せを願い、108基の小さな仏塔を建立。撮影や観光スポットとして注目を集めるようになりました。晴れ渡った日には、ブータン最高峰の山など6,000〜7,000m級の山々が遠くに望めます。
※108はブータン仏教にとっていい数字と言われています。
雲海が眼下に広がる壮大な眺め
小さな丘の上に集まっている108つの仏塔
細かい装飾がほどこされています
カフェの近くにいた女の子。今から学校に行くのだそう
ここで朝食タイム。
ここ最近できたというかわいいカフェへ。
ブータン料理、というよりも観光客向けのインターナショナルな料理でした
そしてここから2時間ほど、車に揺られて
途中、道ばたでお米のお菓子を売っているお店に立ち寄ったり
トラクターのおじさんにあいさつしたり
棚田を眺めたりしながら
プナカへ到着!
プナカと言えば、田んぼの先、丘の上に建てられたこちらのお寺。
世界中から人が集う子宝の寺
チミ・ラカン
15世紀に建立。「ここに訪れた人は、子宝に恵まれる」といい、世界中から多くの人が集まることでも有名なお寺。生まれてくる子どもの性別も占うことができ、ブータンの人にとっては子どもが生まれたらここの僧侶に名前を付けてもらいに来る場所でもあります。田んぼのあぜ道を15分ほど歩いた先にあり、そこにたどり着くまでの景色もお楽しみください。
魔除けと信じられるポー(男性の性器)のイラストが街の至るところに
お寺に向かう途中、お米を揚げたブータンのお菓子を作っているお家を少し見学
サクサクしておいしかったです!
田園の中にぽつんと佇む仏塔
田んぼって今ではなかなか行く機会がないですよね
黄金色の稲穂がきれいに輝いています
チミ・ラカンに到着!
子どもたちも参拝に来ています
こちらのお坊さんにご挨拶させていただきました
マニ車を回す女性
お寺の入り口にもマニ車があります
ここのお寺の少年僧たち。明るく無邪気
そしてすぐ近く、ブータン一長い(!?)吊り橋へ!
鉄で出来た吊り橋なので安心です
橋を渡った先には何があるわけではなく、
小さな商店が建っていました。
学校帰りの男の子
お店の中はこんなかんじ(薄暗い)
そして最後にプナカ・ゾンへ!
華麗なる冬の都
プナカ・ゾン
プナカはティンプーに比べて1,000m以上も標高が低く亜熱帯気候のため、冬には昔から多くの人たちが移住してくる冬の都。プナカ・ゾンには国王もたびたび訪れ、現国王の結婚式も行われている特別な場所であり、ブータン一最高峰のゾンのひとつ。その姿から「天国にあるお城」と言われるほど。
橋を渡ってゾンへ向かう
増改築を繰り返し生み出された繊細な装飾はブータン随一
近くには学校があり、広場で勉強をしている子もいた
取材では移動と見学を繰り返し、あっという間のプナカでしたが、ここはせかせかとするのではなく、数日ほど滞在してのんびりしたいなぁ、と感じました。次回こそ!