違いを知ると面白い!
ブータンが分かる11のキーワード②
①に引き続き、ブータンのライフスタイルを紹介していきましょう♪
●食べ物
唐辛子とチーズ
主食のお米と合わせて、毎食欠かさず食卓にあがるのが唐辛子(エマ)とチーズ(ダツィ)を合わせた『エマダツィ』。
日本人の佃煮のような感覚で食べられている。また家畜として牛やヤクを飼っているため、チーズや牛乳を使った料理が多い。世界一辛い料理と評される。
ヤク(ブータンに多くいる牛)の乳から作られた乾燥チーズ。石のように固く、みんな飴のように舐めている。
●服装
ゴとキラ
伝統的な民族衣装に男性の「ゴ」と呼ばれる着物と、女性の「キラ」と呼ばれる色鮮やかな着物があり、公共の場ではこれらを着ることが義務づけられている。足下は決まった革靴があるが、最近ではサンダルやスニーカーなどを合わせる人も多い。
●建築
ブータン建築
土を練り固めて造られた伝統様式の壁は、夏は涼しく、冬は温かい。それぞれの街で伝統的な建築様式を見ることができ、壁には龍や虎、仏教の紋様などが描かれている。景観を崩さないために5階以上の建物は禁止。
●インターネット
TV・インターネットの解禁は1999年
それまでは諸外国からの異文化の乱入を防ぐ目的もあり、個人でのTV・インターネットの利用はできなかった。日本ではTVが1953年、インターネットが1992年に流通していたことを考えると驚きだ。
●Wi-Fi環境
携帯電話は不要です
Wi-Fiは、各ホテルのロビーで利用可能(一部、部屋でもOK)。その他では利用不可。携帯電話の存在は忘れて、ブータンのダイナミックな景色にどっぷり浸ろう。
※ブータンに携帯電話が急速に普及したのはここ1年ほど。
●ホテル環境
伝統建築のホテル
どのホテルもブータンの伝統的な建築様式を踏襲したものがほとんど。国営のホテルが中心だったけれど、最近ではインド系列や「ル メルディアンホテル」など大型ホテルチェーンの姿も見られるようになってきた。
CHECK!取材メモ
1
移動時間も醍醐味のひとつ
自分の畑で採れた野菜を道ばたで売る人たち
車移動がほとんどのブータン観光では、実はその移動時間も楽しみどころ♪独自の着こなしを見せる民族衣装や伝統的な建築様式で造られた家々、切り立った岩壁の道、郷愁を感じる棚田…とふだんは出合えない景色ばかり。
※ブータンは国の約7割が森林。自然の地形を大切にしているため、うねうねとしたカーブが続くのもブータンならでは。酔い止めを準備しましょう。
道ばたではサルや牛など動物たちがのんびり過ごし、国全体が動物園のよう
広場で運動に励む若者。標高2,500m以上
2
昔から続く、乗り合い・助け合い精神
取材中、車で移動していた時のこと。突然、車が止まったと思ったら歩いて登校中の子どもたち4人が車の中に入ってきた。驚いている編集部を見てガイドさんはにやりと言う。「ブータンでは、路上で手を挙げている人がいたらすぐに止まって乗せてあげます。特に学校へは2時間以上を歩いて通っている子もいるので、困っている人がいたら助ける。昔からそうです」
乗り合いをした7歳から15歳の女の子たち。別れ際、はにかみながら手を振ってくれた
手作りの橋を渡って登校する子どもたち
知らない人の車に乗るなんて……と日本やバンコクでは考えられないことですが、小さな村が多かった時代から、車を持っている人のところに乗り合いをしていた流れが今でも続いているのだそう。