APEXグループ プアントーンさん

タイの映画館の先駆け
始まりは今から50年前

APEXグループ プアントーンさん

リドーとスカラ、ふたつの映画館を仕切るAPEXグループのプアントーンさん

 それは1966年のこと。サイアム一帯の土地を所有するチュラロンコン大学に「新しい時代の人たち向けのエンターテイメントをサイアムに作ってほしい」と声をかけられ、今のサイアムスクエア・ワンの場所にタイ初の映画館*をオープンしました。当時の料金は、たったの10Bほど。今も他より安い料金を設定するのは、若者や映画好きの人たちのための場所だからなんです。

 過去には、上映できる作品の数が少なかったため、自分たちで作品を作ったこともあるという逸話もあり、映画にかける想いは強い。インディーズ映画を上映し始めたのも、「メジャーなものばかりでなく、こういう作品もあるということを多くの人に知ってほしかったから」とプアントーンさんは言います。

「映画一つひとつには、たくさんのアイディアが詰まっています。同じ内容のものはひとつもないので、映画を観るたびに様々な人たちの色濃いアイディアを私がもらっているみたい。そんな映画の面白さを、もっと多くの人に伝えていきたいです」

 映画とともに年を重ねて来たプアントーンさんは、映画の魅力をこう話してくれました。

APEXグループ プアントーンさん

*サイアム映画館。2010年の激しいデモ活動により焼失。

 

 

CHECK!
ここだけの話
昔は映画を観られるのが富裕層の人たちだけであり、映画は特別なもの。映画館にはみんなフォーマルな格好で見に来るのが普通だったのだとか。また初めて上映する作品は、王室の方々も観に来ていたというから驚きですね。

 

 

(取材・文:山形美郷)

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