「家にいるようにくつろいでほしい」
House RCAのマネージャー・ポンさん
上映前の薄暗い館内、100ちょっとの観客席、凹凸のあるモダンな壁……すべてがとてもクラシカルでコンパクト。今年の7月には12周年を迎える、インディーズ作品を上映する映画館「House RCA」を運営するのがポンさんです。
「もともと映画は観ていたけれど高校2年生のころからメジャー映画がつまらなく思えてきて。そんなときに出合ったのがインディーズ映画だった」
それこそ12年以上前は、インディーズ映画を観られる場所はリドーだけだったのだそう。だったら、自分で映画館を作ってしまおうと思いたってスタートしたのだそう。
シアターへの案内板もレトロでかわいい
日本映画にも強い思い入れがあり、ここでは2ヶ月に1回の割合で日本映画が公開されています。「好きな日本映画は?」とポンさんに尋ねてみると『リリィ・シュシュのすべて』『Little Sister(海街ダイアリー)』という答えが返って来ました。特に前者は、自身にとても影響を与えた作品だと言います。
「ジャケット写真を見ていいと思ってDVDを買ったのだけれど、あまりの混沌とした出来事に、観た後は3日間寝れなかった」
そう言いながらも、ポンさんは日本映画への好意を私たちに話してくれました。
タイの俳優が日本映画のロケ地を巡る本も作っている
(取材・文:山形美郷)