大自然が生み出した
“妖精の煙突”
カッパドキアが世界遺産に登録されたのは1985年。数億年前に起きた噴火により造られた奇岩群には、大地の力強さを全身に向けられているような圧倒的なパワーがあります。そして、そんな景観をよそにぷかぷかと浮遊する色とりどりの気球たち。いつまでも鮮明に、心に残る壮大な世界を旅しましょう。
カッパドキアの街に高速バスで到着したところにあった看板。
ここは気球ツアーが有名
行く先々で、ダイナミックな大地が広がる
岩の形もさまざま。きのこのような茶色い傘をかぶっていたり、折れてしまいそうな繊細な先端を持っていたり、絹のように真っ白で滑らかな肌だったり、一つひとつが生きているよう。また朝日に照らされるとオレンジ混じり、夕陽だったら赤めいていたり、時間帯によって見える表情も変わります。一寸も人の手が及ばない世界を前に、「自然には敵わない」という言葉が実感できるはずです。
通称らくだ岩
これは3つ子岩
四方を岩に囲まれているような大きさ
鳩が飼われていてパフォーマンスまで行ってくれる「鳩の谷」
「ぼんじゅ」というトルコのお守りがところどころ木に吊るされている
この岩はうさぎみたいに見える?
真っ白で滑らかな岩も
ここからは、夕日に染まる大地をお楽しみください。
どこまでも続くかのような大地の先に、夕日が沈んでいきます
人が来ない秘密の場所で撮影
そしてカッパドキアは大自然はもちろん、屋外ミュージアムや地下帝国、洞窟ハウスなど見どころいっぱい。
キリスト教徒が危険を冒しながら築き上げた洞穴の教会群「ギョレメ屋外博物館」
体を浄める場所があったり
ギャラリーとして活用しているスペースもあったり
カッパドキア一帯で一番高い場所にある要塞跡「ウチヒサル」
いまだ数々の謎が解明されていない何十メートルと続く地下都市をのぞくことも
地下への入り口は目立たず小さいもの
今も人が住んでいる洞窟ハウスの見学も
カッパドキアはワインが有名
ターコイズがきれいなトルコ石も
ミニカッパドキアがそこかしこで売っている
行く先々で現れるトルコアイス屋さんのパフォーマンスは必見
なぜかラクダもいる
そして乗ることもできる
カッパドキアでの出逢いで面白かったのが、夕暮れ時に親戚同士でダンスを楽しむご一行。
トルコ人はダンスが好きで、結婚式でもお祝いとして出席者が2時間ほどひたすら踊り続けることもしばしば。物珍しく見ていたら「一緒に踊ろう」と誘ってくれるフレンドリーさでした。
言葉にならない。夢じゃないか……そんなぼんやりとした言葉をいくら挙げてもキリがないくらい、大地の力強さを全身に向けられた景観と、カッパドキアでは出会い続けました。写真で見て知っているはずなのに、そのスケールの大きさに圧倒させられます。ここでは、自然と向き合い、空に目をやり、時間の流れを楽しむのが一番だ、ということを教えてもらいました。夕日の時間に合わせて山を上り、夕日を追いかけていく時間は、何よりの贅沢です。