歴史遺産群が鎮座する旧市街
民族、宗教、文化が複雑に絡み合い、さまざまな攻防の末、今に至るイスタンブール。中でも観光の中心とされる旧市街では、モスクを筆頭とする歴史的建造物をたくさん目にすることができます。壮麗かつ厳格な佇まいに、五感すべてが刺激されるはずです。
旧市街の旅はやはりここからスタート!オスマン帝国を代表するモスクのひとつ、スルタンアフメット・ジャミィ。ブルーモスクの愛称で親しまれています。来年には400周年を迎える歴史を誇り、 連日多くの観光客が足を運んでいます。6本のミナレット(尖塔)を持つモスクは世界でもここだけと言われ、荘厳な出で立ちに神聖さを感じずにはいられません。 ※ジャミィとはアラビア語でモスクの意味。
イスラム教では体を清潔にすることが信仰の第一ともされ、モスクには洗い場が付いています。
中に足を踏み入れた瞬間、2万枚を超えるイズニックタイルの美しさに包まれます。敷き詰められた赤い絨毯、 華やかなタイル、260もの小窓に装飾されたステンドグラスが共鳴し合い、その煌めきは息を呑むほど。
中ではそれぞれがメッカの方向に祈りを捧げる
モスクの中では肌を露出することが禁止され、女性は全身が隠れる羽織り、男性でも短パンを履いている人は腰巻きをする
ブルーモスクに隣接する広場。
ココにも名所となるモニュメントやオベリスクが
広場を挟んだ向かいにあるトルコ・イスラム美術博物館
様々な年代の高い歴史的価値を持つ品々が展示されている
こちらは両手で抱えられないくらい大きなコーラン。美しい装飾に目を見張る
向かい合って佇むブルーモスクとアヤソフィアの間にある広場。
たくさんの観光客がベンチに腰をおろす
赤みがかった壁面に4本のミナレットが目印のアヤソフィア博物館。イスラム教とキリスト教がひとつの場所で混在する、世界でも稀有な場所です 。 直径約31m、高さ56mという世界最大級の大ドーム内は、回廊やギャラリー、壁画など見どころ多数。
半円球ドームに描かれるモザイク画。聖母マリアは9世紀に描かれたとされる
2階ギャラリーの絵画のひとつ。中央はイエス・キリスト
階段下で観光客を迎える小さな案内人。どうやらアヤソフィアにお住まいの様子
高くそびえる門が待ち受ける、豪華絢爛なトプカプ宮殿。オスマン帝国の歴代君主たちが生活をした場所であり、外壁に囲まれた中には4つの庭園、宝物館、大広間など70万㎡ほどの広大な敷地を持っています。
門番の兵士と記念撮影も
中には金やタイルなど装飾をあしらった高貴な部屋がいくつもある
旧市街には歴史的建築物のSクラスと呼ばれるホテルが多数ある。
こちらはそのひとつ、「ホテル スルタンハン」
落ち着いた雰囲気の家具でまとめられた客室は、 鮮やかな絨毯やキリムを使ったランプなどトルコの工芸品も置かれています。もちろんアメニティーも充実。
アンティークの調度品が配されたロビー