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タイ語の本を目の前にしておもしろそうと思えるのは、もともと編集者だったオーナー・Paddさんセレクトのユニークな本のおかげ。旅行本や海外文学、社会学、写真集など、取り扱われている本は多岐にわたります。本屋を店員さんとお客さんのコミュニケーションの場としてとらえている彼女は、月曜を除いて毎日お店に立っています。もともとは編集者として働きながら、今とは別の場所に本屋もオープンしていたけれど、忙しすぎて本屋は断念。そのときにお客さんとしてよく顔を出していたのがDuangさんだったそう。
「彼から最初にここでお店をやらないかと言われたときは、もちろんびっくりしたわ。なんでこんな何もない場所で、と。けれど彼が言うなら大丈夫と信じていました。話を聞いてからオープンまで約2年かかったけれど(笑)」
ガラス越しにはPaddさんおすすめの本が見える
「大切なのはユニークさ。
ベストセラーかどうかは関係ないわよ」
オープンしてからは、Facebookやインスタグラムなど若者の口コミで名前が広がり、1ヶ月ほどしたらカフェが満席になるほどに。最初は本屋とカフェどちらも経営していたPaddさんでしたが、あまりの忙しさに、3ヶ月ほど経ったころにカフェを今の「Li-bra-ry cafe」に任せることにしたのだそう。
天井が高く広々とした店内。本屋とカフェが隣り合わせになっている
手前からラテ・ボウル 105B、ライバーリ—・ワッフル 85B
手前からブラウニー・ドーナッツ 85B、ミントブラックティー 85B
編集者時代のつながりで、個性的な本の情報がいち早く彼女の元に入ってくると言い、また最近は編集の仕事も始めて、新たな本も出し始めているとのこと。
「小さい本屋は、独自のキャラクターがなきゃダメだと思うし、そこがおもしろいところだと思うわ。とくに、大手の本屋では埋もれている(気づかれない)ような本が、うちにあったら手に取ってもらえる。それって、なんかいいじゃない?」
話がひと段落すると、温かい笑顔をこちらに向ける。その笑顔が、彼女の柔らかい人柄を表しています。そんな彼女は、ここができるもっと前、10年以上前からこのエリアに住んでいます。昔からずっと、静かで安心できる雰囲気がとても好きなんだそう。
「このあたりはどんどんいいエリアになっているわね、特にThe Jam Factoryができてからは。緑が多いし、朝歩いていると鳥の鳴き声が自然と聞こえてくるのよ。お店の裏にはタラートがあるし、都市部とは全くちがいます。それと、ここの庭にある大きな木がお気に入り。見ているだけで気持ちがいいし、リラックスできる。緑が守ってくれているようでしょ」
この落ち着いた空間を求めて、週末は多くの人が集います。とくに土日は満席になるので、平日の昼間が一番おすすめですよ。
緑をゆっくり眺められるテラス席も
Paddさんがいつも頼むカフェラテ
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いつもの仕事机でパシャリ
◆プロフィール
Ms. Padd Duangruthai
編集者、ブックショップ「Candide」オーナー
◆Candide Books & ไล-บรา-รี่(Li-bra-ry)@ candide
02-861-0967
9:00〜20:00
www.facebook.com/CandideBooks