アウン・サン・スーチーさんの若いころみたいなこの人は

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刺繍というのは世界のあらゆる地域で古代から受け継がれる工芸の一つです。

装飾という意味合いもありますし、統治者のローブに縫い込む刺繍には魔除けや王国の安泰・繁栄などいろんな意味をあらわす絵や呪文が施されています。

そして、庶民の間ではその土地の女性を美しく飾るファッションの一つとして長く愛されています。

ヨーロッパで有名なのはチロリアン、ボヘミアン、プチポワンなどを筆頭に、それこそ挙げだしたらきりがありません。

このお店では、世界中の刺繍からインスピレーションを受けたオリジナルデザインの刺繍製品を販売しています。

まずはチュニックから。チュニックというのも、もともと東ヨーロッパ・カルパチア山脈、今でいうルーマニアやブルガリアあたりの民族衣装で、男性も着ているものでした。

この民族衣装は大きめの刺繍を打つことが多いようですが、そのモチーフがライオンや鷲であれば男性向け、お花などであれば女性向け、というものだったようです。

その女性向けのデザインのかわいさ、素材の素朴さ、着心地の良さが世界的に人気となり、今ではチュニックというと「刺繍が入ったがばっと着れる服」の代名詞になったようです。

スクンビットあたりでも日本人マダムの着用率が高いこのお洋服。ぜひこちらのお店でお求めください。

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細かい手作業が丁寧に施されています。春のお花畑のようなデザインですね!

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と油断していたら、同行したバンコクマダムタイ人スタッフさんがいきなり試着していました。

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なかなかお似合いですね!若いころのアウン・サン・スーチーさんみたいなところがアジア風ですが。

そしてもう一弾。

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こちらはクジャクが全面に施してある、かなり大がかりなものですが、これで750バーツ!スタッフさん、ATMへ走りお買いあげ~でした!

こちらがお店のオーナーさん。またしても話を伺ってみましょう。

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オーナーさん 昔から細かい手作業が好きでした。刺繍、ビーズ、スパンコール、編み物など、好きですし得意だった、というところです。
刺繍の魅力は何と言っても「女らしい気分になれること」です。モチーフはもちろんいろいろありますが大体はお花や小動物ですべてかわいい。それをデザインして眺めて手作業する、という中でとても幸せな気分になれました。
そういう気分を多くの人と分け合いたい、と思ったのがこのお店を始めたきっかけです。
今では私はデザインはしますが服の型どりをする人、裁断する人、縫製する人、刺繍する人、など各工程に専門職をつけ、熟練工が手早く美しく多くの人に届けられるようにしています。
そうすることで雇用が発生し私自身が良いな好きだなと思ったことでほかの人へお金を稼ぐという機会を提供できますし、その人たちもこの仕事が素敵だな頑張りたいなと思ってもらえるのであれば大変良い循環だと思っています。

 

自分が素敵だな、と思ったことが大きく渦を巻いて雇用を作り同じように素敵だなと思える人たちを作っていく。単に利益目的の会社運営でなく、だれもが幸せになれる仕事の提供というのを教えていただいたインタビューでした。


Bangkok madam(バンコクマダム)