笑顔で商品を褒めちぎるのが先決!?オバさんよりオジさんが交渉相手としてねらい目!?
編集部
ショッピン子さんには値切りの極意、を聞いてみましょう。
ショッピン子
「いいものを安く買うのがショッピングの神髄でしょう!」これはバイヤーやめて干支が1周半以上たってますが、人生のモットーともいえる言葉です。
編集部
モットーって。まあでも、ショッピン子さんはいつも「かわいいですね、どこで買ったんですか」って場所を聞いてるのに「250バーツでした」とか値段で返答してますもんね。
ショッピン子
会話が成り立っていない、とも言う(笑)?
編集部
そんな、ショッピン子さんには是非私たちのような一般人でもできる値切り交渉のコツを教えてもらいたいと思います。
ショッピン子
はい。なんといっても、まずは開店直後にお店訪問をすることですね。「その日一番乗りのお客さん」に対してはどこの国でも景気よく「じゃあ○○%引いてあげるよ!」と言ってもらえる可能性大。縁起を担ぐ、という感じですね。
そして大事なのは入店から撤退まで常に笑顔で。笑顔って不思議ですよね。厳しいことも笑顔で言われると「あーどーもすいませんでした」っていう言葉が素直に出ちゃう。ってことは、少々強行な値切り交渉も笑顔ならなんとなく切り抜けちゃう、ってことですね。
タイではマネキン人形まで超笑顔です(笑)!
編集部
それわかります。その笑顔が基本表情ともいえるタイ人って、旅行者にもなじみやすい土地ですよね。
ショッピン子
なので買い物する人も常に笑顔をキープが肝心。笑顔の人に自分の意見だけを押し付けようとする人ってほどんどいませんからねえ。
編集部
なんだか心理作戦系ですね。
ショッピン子
勝負はいつだって己を知り相手を知ること。勝利の基礎は笑顔でしょう。
編集部
勝負って。まあそうですけど。
ショッピン子
そして狙った商品を手に取ったり試着したりして褒めちぎる。
編集部
うかつに試着なんてしようものならしつこく勧められて振り切るのが大変、っていうイメージですが。
ショッピン子
いいえ、とにかく着てみる、手に取ってみる、が大事です!万が一気に入らなければ「んー、No」と一言言うだけです。日本人は優しいので何がどう気に入らないか説明しようとしますけど、お店からしたら知りたいのはyesかno。はっきりnoを伝えれば大丈夫。
編集部
それがだめならほかのを持ってきてこれはどうだ!と言われるしつこさはどうしたらいいですか?
ショッピン子
それも同じ、いいなと思えば試着とかすればいいし、一見して却下なら「no」の一言です。一言だけじゃ、と思うのならnoコップンカーで大丈夫です。
編集部
では、気に入ったときの進め方を教えてください。
ショッピン子
とにかくほめる!褒めちぎる!!この○○かわいいよね~、この××最高に素敵~、この△△他では見たことないわ~~など。なんでもいいので、その商品のいいところを最大限に強調してあげる。
編集部
子供を育てるのと同じ、ほめて育てる、長所の伸ばし方、ってやつですね。
ショッピン子
そうです。人間褒められて、口では謙遜しつつも嫌な気分になる人はいない。そういう話をしていると相手から「○○の点には苦労した」「××ではこんな開発秘話が」「△△は何々を参考にインスピレーションを得た」といった、話を盛り上げる要素が出てきますので、それも聞いてあげる。と言っても、だらだら聞くのでなく、長くても2分ぐらいかな。買い物っていう大きな使命があるので、あまり時間は使えません。
編集部
いや、読者マダムはバイヤーさんじゃないのでそんなに急がないのですけど。
ショッピン子
まあでも、そんな話をあれこれされてもマダムも困るでしょうから、基準はやっぱり2分ぐらいかな。
そしてここで聞きますよ。「このお店のオーナーさんは誰?」とね。
編集部
ん?最初に聞いておけば、商品褒めちぎるのもオーナーさんに直接できるのでは?
ショッピン子
甘い!!(喝)
編集部
いやいや、そんなに興奮せず。
ショッピン子
人間は「誰かが私を私の知らないところで褒めていた」というのは、直接誰かから褒められるよりも素直に受け入れそしてよりプライドがくすぐられるものなのですよ。
編集部
第三者からの口コミが一番効果あり、ってやつですね。
ショッピン子
それですよ。で、その場にオーナーが居れば「この人がすごく気に入ってくれてね」という話をしてもらう。まあ、一緒に聞いてたりするだろうから、褒めちぎり作戦はすでにオーナーに届いてる、って感じでしょうか。
編集部
その場にいるのが雇われ従業員だけ、ってことも多いですよねえ。
ショッピン子
そんな時は「ちょっとオーナーさんに電話して『安くなりませんか』って聞いてくれない?すごーく気に入ってるんだけど、予算からちょっとオーバーなのよね」など言いながら電話をかけてもらう。
編集部
そんな強引な。
ショッピン子
そうでもないですよ、それまでにたっぷり褒めちぎってるので、ほとんどの人が嬉々としてオーナーに電話してくれますよ。自分が褒められたかのようにうれしくなるんでしょうね。従業員と言えども、自分のお店のものが褒められたらうれしいものですからねえ。
編集部
じゃあその場にオーナーが居る場合は?
ショッピン子
交渉相手は断然オバさんよりもオジさんです!
編集部
えー、女同士のほうが話しやすい、とかないんですか?
ショッピン子
おだてに弱く、商品がいいと褒められ、大きな気分になって「じゃーもうこれおまけしちゃう!!」とか「あげちゃう!!」とかいうのは圧倒的にオジさんですよ。オバさんはどんなに褒めちぎっても20%、いや、15%オフが関の山。交渉相手として攻略しやすいのはオジさんです!!
編集部
そんな鬼のような法則、、、じゃあ、こういう、夫婦で店番してる、っていうときはどうしたらいいんですか。
ショッピン子
値引き交渉は人目のないところで、っていうのもポイントです。この人目っていうのは、「ほかのお客さんの前で大きな声で値引き交渉しても、その人に聞かれてるとその人も安くしなければならないのでnoと言われる」というのを前提に行動しなければなりません。
そして、夫婦で店番の場合、オバさんが見ていないところでオジさんにこっそり交渉、さっと払ってすぐにお店を撤退、後でオジさんがオバさんに叱られるのは知ったこっちゃない、っていうことです。
つまり、どういう意味であっても、「人前で値引き交渉はしない」というのも大きなポイントです。
編集部
なんだか、バイヤーさんってとっても嫌な人みたいな。
ショッピン子
そんなことないですよ!単に、「いいものをいかに安く買うか」に全力を注ぎ、それを長年の経験値からどういう振る舞いと行動で実行するか、っていうのを分析して忠実に現実化してるだけです。
編集部
ううーん、なるほど。よく見ると、気を付ければ誰でもできることは
1. 早い時間に買い物
2. いつも笑顔
3. オジさんを捕まえる
4. 小さい声でこそこそ値引きを依頼
ってかんじですかね。
ショッピン子
出来ることから始めましょう!値切り交渉の達人になれば、日本に本帰国してからのマダムの生活に役立つはず!
編集部
日本では一切使わないと思いますけどね、、、
本日は元バイヤーさんに値切りの極意を教えてもらいました。明日からはいよいよお店の紹介です!
投稿日 : 2012年08月09日 at 06:00 by bangkokmadam